絵の添削やアドバイスが欲しいけど 見せたくない!自分で添削する方法!

一人で絵を描いていて、「添削やアドバイスが欲しいんだけど、見せたくない」ことってないでしょうか。

添削してもらうと、自分の中にはなかった新しい気づきがあるのは事実ですが。絵を見せることで嫌な気持ちになって、描くのをやめてしまうこともあるかもしれません

今回は私が普段添削のときに考えていることや、自分でできる添削方法について書いてみました。

目次

絵の添削を自分でやってみる

作品を添削するとき、大きく2つの方向があると思います。

  • 「写実(描写力)系」
  • 「表現型」

「写実(描写力)系」はモチーフがリアルに描けているかを中心に見みます。写実デッサンなど、リアルに描けているかを添削します。「表現型」は、作品としてどうかを軸に添削していきます。

「写実(描写力)系」から見ていきましょう。写実系の添削の目的は、絵が上手になりたいということがメインになると思います。大体のチェックポイントはこんな感じでしょうか。

  • 構図はどうか
  • 円柱、立方体、球は正確に表現できているか
  • 床の影はどうか
  • 立体感や奥行はあるか
  • 形はあっているか
  • 平らな机に乗っているか

・構図はどうか

絵の構図について見ます。余白は適切か、モチーフが画面から切れる場合はどのような位置で切れているかを見ます。モチーフの置き方も、そのモチーフが伝わりやすい位置に置かれているかチェックします。

円柱、立方体、球は正確に描けているか

基本の形は正確に描けているか確認します。立方体の辺にの傾きは正しいか、円柱の底と上の円は正しく描けているか。縦の線は垂直かどうか。

床の影はどうか

床の影はどうか。外側に行くほどぼやけているか(モチーフの条件にもよる)、平らな表現になっているか。モチーフの輪郭のところに、不自然に消した跡はないか。一番暗くなるべきところが暗くなっているか。

立体感や奥行はあるか

手前に出てくる部分のコントラストを上げると、立体的に見えます。モチーフの前後の距離が描けているか確認します。複数モチーフの場合は、手前のものが手前にあるように見えるか確認します。

形はあっているか

形はあっているか、鉛筆で測って確認します。測るときは比率でみるようにします。モチーフと背景の輪郭の形や、陰と光の境目の輪郭の形を参考にして形がずれていないかチェックします。なれてきたら、構造も意識して形を探すと、修正点が見つかりやすいです。

平らな机に乗っているか

少し感覚的ですが、平らな床に乗っているか見ます。平らな床に乗っているか、乗っていないと感じる場合は、修正点を見つけて修正します。

写実系の添削まとめ

以上が、写実(再現)系の添削でチェックしやすい点になります。基本的には、この辺のポイントがずれていることが多いです。少し描きなれている人は、だいぶ基本的なことかと思うかもしれません。

なんで多くの人は基本的な部分がずれているか、ということがポイントです。これは、「基本がなってない」ということではないかもしれません。

写実的な絵は、基本的な構造を正確に維持したまま仕上げられるかがコツとなります。たとえばはじめはちゃんと描けていた瓶でも、描いていくうちに曲がってくることがよくあります。

「部分を描きこむと全体が見えなくなるのか」「どこかを修正したひずみがでているのか」上手な人でも部分をみると全体は見えにくくなるものです。なので特に写実系のデッサンは、基本的な型がずれていないかをつねに確認して、気づいたら早めに修正することがコツです。

描き進めたら途中に確認の作業を入れるのがおすすめです。一人の時はタイマーセットして、全体のを見る時間を意識的にとるのも良いですね。

とはいえ個人での添削は、難しいのも事実です。添削しやすい写実系の練習方法を考えました。

添削しやすい練習方法

個人で描写力をあげる方法は、トレースが良いと思います。
写実であれば、予備校などのサイトにのっている参考作品をおかりして、A4サイズに印刷します。
モチーフの写真ではなく、描かれた参考作品を模写します。

赤ペンでクリアファイルに参考作品の輪郭をなぞったものを用意しましょう。印刷したものを自分なりに模写します、このときに一番上から下までの長さを同じにします。そうすることでモチーフのサイズが同じになり、クリアファイルで形を確かめやすくなります。

輪郭をトレースして写すことが目的ではなく、自分なりの方法で模写したものがあっているか確認するための道具として利用します。なので、トレーシングペーパーではなくクリアファイルのほうが見やすいと思います。

こんな測り方はどうだろうと自分で試してみて、それが合っているか確認します。

何枚か描く中で、クリアファイルがなくてもかけるように練習します。カゲのつけ方や線の方向も観察してまねしてみます。

「表現型」の添削

まずは、私が普段している添削について紹介します。

表現系の添削の場合は、本人のやりたいことが作品に反映できているかを見ています。

・おもしろかったり、楽しかったところは
・悩んだり、疑問に感じたことは

基本的にはこの2つを答えて頂き、その人の性格や目的に合わせてアドバイスや次の課題やテーマを考えます。例えば、楽しく感じたことが「人の顔を描くこと」であれば、人物の課題をいくつかやってみます。

疑問に感じたことが、「人の目の描き方がわからない」ということであれば、その人の絵に合った技術的なアドバイスをします。目の描き方も写実的な表現だけでなく様々な表現から、本人が描きたそうな画風を意識して伝えます。

表現系の添削は答え方が難しいので、表現やお話しを伺いながらアドバイスさせていただいています。
添削する人によってもアドバイスが変化しやすいと思います。

表現系の絵を自分で添削するとしたら

・「何が面白いと感じたか」を書き出してみて、そのテーマで新しい絵を描いてみる。
・「悩みや疑問」は検索して調べてみる。

ということで見えてくるものがあるかもしれません。

表現系では自分がどう感じるかというも重要なので、検索して調べるときは自分の感覚も大切にしてみてください。

公募に出してみたり、SNSなどで投稿してみるのも良いかもしれません。
投稿する場合は「添削してください」とは書かなくてもよいと思います。「これが私の作品です」とサインとタイトルもつけて見せてみましょう。世の中に公開する場合は、著作権や肖像権を侵害しないように注意しましょう。

まとめ

添削や講評は、自分の気づかなかった新しいことを知れるきっかけになります。

自分で添削をするというのを書いていて、実際に絵の世界では「客観視」と呼ばれるものなのかなと感じました。作品を描いている途中でも、描いた後でも、自分の作品を客観的に作品を見ること「客観視」することで作品がより分かりやすいものになったり、新しい発見につながったりします。展示会などは、客観視するのにもよい機会です。

自分で添削というのは難しい部分もあるかと思いますが、作品をゆったりながめてみるのもよいものです。

言われたことが気になって描けなくなってしまう人は、無理をしすぎず、
描いた絵を部屋に飾ったりして、自分の目で絵をよく観察して見るだけでもなにか発見がありそうです。

何か参考になりましたら幸いです。

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